2021年04月29日

前のはあなたたちが燃やしたからね

一杯のコーヒー


どんなつらい時も国民とともに歩まれ、日本を復興へと導かれた。


第二次世界大戦後、敗戦した日本の象徴である昭和天皇が正装をし、ラフな格好をしているマッカーサーに対して、陛下は直立不動のままで、国際儀礼としてのご挨拶を終え、こういわれました。
私は、日本の戦争遂行に伴ういかなることにも、また事件にも全責任をとります。また私は日本の名においてなされたすべての軍事指揮官、軍人および政治家の行為に対しても直接に責任を負います。自分自身の運命について貴下の判断が如何様のものであろうとも、それは自分には問題ではない。構わずに総ての事を進めていただきたい。私は全責任を負います。

本来であれば昭和天皇の誕生日である今日4月29日が『みどりの日』であった。昭和天皇は歴代天皇の中で一番在位期間が長く、戦前、戦後、元号は継続されて昭和が64年まであった。そして人間天皇を宣言している。
能ある鷹は爪を隠すとは良く言ったもので、国民を愛していた昭和天皇は、わざと親しみやすいような行動をとって国民と距離を近づけていたのではないだろうか。お言葉は難しくよく考えないとならなかったが、その本質は伝わってきていた。天皇というのは、言霊で以って統治をしているものだから。神民の心に直に届いて来ていたのかもしれない。
第十代崇神天皇により言霊の原理の政治への適用が廃止され、世の人々から言霊の原理の存在は次第に忘れ去られていったのですが、明治天皇ご夫妻は言霊に関する和歌をたくさん詠まれています。
戦後にアメリカからの使節が皇居新宮殿について感想を述べたとき、「前のはあなたたちが燃やしたからね」と皮肉を返したと言ったエピソードや、博物館を行幸した際に記者団が一斉にフラッシュをたき、その様子を撮影しようとしたところ、「君たち、ライトをやめよ!」と記者団を叱ったなど、歴史あるもの、展示物に対しての尊重は今の天皇にも受け継がれている。声を出さないものの言葉が聴こえる超能力を備えていたとしても不思議はない。
しかし時には、童心を覗かせる。ある小学校を視察し、学校側がなにかおもてなしをと考えたが、食料が乏しく恐る恐るさつまいもを昭和天皇に出したところ、意外にもこれを大層気に入ったそうだ。後日、皇居にて料理人にさつまいもを所望し、料理人は気をきかせて皮をむいて差し出したところ、「皮がおいしいのに」と、しょんぼりしてしまったと言うかわいいエピソードもある。


Posted by analogsound at 23:42
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