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2020年05月13日
確実な成功にはなんらの栄誉もありえないが、確実な敗北からは多くの力がほじくり出されるはずだ

確実な成功にはなんらの栄誉もありえないが、確実な敗北からは多くの力がほじくり出されるはずだ
過去、現在そして未来を通じて、映画史上最も傑出した作品の1つと云われる1962年度コロムビア映画超大作〝アラピアのロレンス〟は、〝戦場にかける橋〟で、多数の賞と絶識をかち得た、製作・監督の名コンビ、サム・スピーゲルとデビッドリーンの第2弾で、前作にも勝る成功を収めています。
世界第一級のスタッフと世界最高の人気スターが総力を結集し、巨額の製作費を投じたこの「アラピアのロレンス」はアクションの連続であり、70ミリのスクリーンが初めて正当づけられたという観点からも重大な意味を有する映画です。
広大な砂漠を背景にして、アラビア問題を天才的な謀略で解決した一人の伝説的人物、T.E.口レンスのアラピア体験記〝知恵の七柱〟を原典としたものです。
1914年、第一次世界大戦勃発と同時に、戦火はまたたく間に全欧州をなめつくし、トルコの去就が大きくクローズアップされました。英国はドイツ=トルコのライン形成を怖れて、アラブ民族をけっ起させてトルコを索制しようとしました。謀略、反乱、斗争に明け暮れるアラプの天地。ここに登場したのが、〝無冠の帝王〟と怖れられたT.E.ロレンスだったのです。
考古学者の彼は、たぐいまれな戦術家として、また謀略家として勝れた才能を秘めていました。彼の一挙一動は大きな動きを示し、トルコ、ひいてはドイツに対する索制は着実に効果を挙げました。中東・英・米・仏・ソの政府当局、言論界にロレンスの名は脅威と動揺を与えました。その活動はかって日本の満蒙における謀略活動の手本となり、また世界各国の情報活動に対して大きく貢献したといわれています。
「確実な成功にはなんらの栄誉もありえないが、確実な敗北からは多くの力がほじくり出されるはずだ」といったT.E.ロレンス。
ベドウィンの白い衣をまとい、砂漠で勇壮に立ちふるまう姿は小説や映画でおなじみ。アラビア独立を願い、反乱を指導し、現地の人々に愛されたロレンスだったが、本国イギリス政府と対立し、失意のうちにアラビアを去った。帰国後の1935年5月13日、オートバイで転倒、意識不明のまま帰らぬ人となった。
Posted by 武者がえし at 23:40
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