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2020年05月22日
17歳の地図 木の幹に遺書を書き残して滝に身を投げた ― 東京は歴史を記憶している

藤村操は、漱石に叱られたから死んだのか ― ミズナラの樹肌を削って書き残した17歳の遺書
明治36年(1903年)5月22日、一人の18歳(満16歳10か月)の旧制一高生の死が、若者たちをはじめ社会の人々に大きな衝撃を与えた。彼の名は、藤村操(ふじむらみさお)。彼は日光華厳の滝で投身自殺。巌頭の大きなミズナラの樹肌を削って書き残した。残された文章を読んで、あとを追って自殺者がでるという前代未聞の大事件となった。
巌頭之感
悠々たる哉天壤、遼々たる哉古今、五尺の小躯を以て
此大をはからむとす。ホレーショの哲學竟に何等の
オーソリチィーを價するものぞ。萬有の
眞相は唯だ一言にして悉す、曰く、「不可解」。
我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。
既に巌頭に立つに及んで、胸中何等の
不安あるなし。始めて知る、大なる悲觀は
大なる樂觀に一致するを。
Posted by 武者がえし at 23:33
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