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マドンナが顔出しだけで終わらなかったところに、キャスティングの意義を感じるし、マドンナが歌う主題歌「プリティ・リーグ」のテーマ〜「マイ・プレイグラウンド」(This Used To Be My Playground)は、泣ける。
第二次世界大戦中はアメリカでも、若く健康な男たちがみんな徴兵され、プロ野球リーグが成立しなくなった。全米から集まった天才的な大リーグプレイヤーといえども特権はない。ほかの若者とおなじだ。徴兵されたり、志願して戦場に行った。
プロ野球運営が困難になりつつあった。プロ野球の興行主（コミッショナー）たちは、この男子の不在をうめるため、運動能力抜群な女子を全米から集めて、プロ野球リーグを続けることにした。
ある日、オレゴン州の女性ソフトボールチームの花形キャッチャーのドティ・ヒンソンとその妹のもとに、一人のスカウトマンが現れ、女性だけのプロ野球リーグの創設と興行のために力を貸して欲しいと誘われる。ドティは乗り気ではなかったが、妹のキットにせがまれ、ロックフォード・ピーチーズに姉妹が入団するところから始まる。
アメリカでも、まだ女性差別が激しかった。選手の一部は夫の戦死に耐え、また別の選手は厳しいヤジも受けるといったプレー環境の中で、女性選手たちが真剣にプロとして取り組む姿をスポーツドラマとして描いている。
『プリティ・リーグ』（原題: A League of Their Own）は、1943年（昭和18年）に創設されてから1954年（昭和29年）までの12年間、存在した全米女子プロ野球リーグを題材として、女性差別が激しかった時代に「Their Own（彼女たちが自分の）」人生の目標を実現しようとする姿を描く。終戦で男たちが戦場から帰ってくると、男子のリーグがまた人気をあつめるようになって、女子プロ野球リーグは晴れて銃後の勤めを全うする。再び必要とされる日が来ないことを期待として残して。
エンドロールでのクレジットではトム・ハンクス が先頭であるが、ハンクスは助演的役割を担っている。1992年に製作されたアメリカ映画でありながらもである。来年度から、アカデミー賞は主演男優賞、主演女優賞を廃止する。