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2020年10月11日

〝不思議な浮遊感〟が感じられる ― 全楽章を通して明るく、面白い、遊び心がたっぷり詰まったソナタを聴き比べる。

仲道郁代 ベートーヴェン・ソナタ全曲 第4集

ソナタの中での初の変奏曲を選んだ第2楽章はオーケストラ的。作品14の2曲は今まで以上にピアノの表現を超えたところが多い。終楽章には「Scherzo」の指示がついているが、ロンド形式と言える内容で、この指示は音楽表情とか性格的な意味合いが強い。小節全体休止が3回出てきたり、唐突に違う音型が出てきたり、拍子を捉えづらいところに、不思議な浮遊感が生み出されていたり、消えるような終わり方も予想がつかない面白さです。
第3楽章の「スケルツォ」には、「冗談、ユーモア、ふざけた」といったような意味があります。遊び心がたっぷり詰まったピアノ・ソナタをぜひ聴いてみましょう。



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