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2020年09月27日
カラヤンと華麗なるソリストたちの名演奏を聴く 第27盤 ブラームス ピアノ協奏曲第2番
独自の世界を貫いた美しいピアノの音色を引き立てる伴奏が光る
ブラームスの残した2曲のピアノ協奏曲はどちらも大曲です。2曲とも演奏時間が50分を越える演奏も有りますし、生半可な交響曲を軽くしのぐ雄大なスケールの作品です。管弦楽パートは実に充実して響きは分厚く、「ピアノ独奏を伴う交響曲」とも呼べるでしょう。事実当時のウイーンの評論家ハンスリックもそのように述べました。第2番は疑いなく古今のあらゆる協奏曲のジャンルの最高峰だと思います。さしもの「皇帝」でさえもひれ伏す、正に「協奏曲の王様」ではないでしょうか。曲の構成もユニークな全4楽章から成ります。通常の3つの楽章に更にスケルツォが加わるのです。
ブラームス48歳時の作品で、交響曲第2番や第3番によって、交響曲作曲家として確固たる地位を築いた頃の作品です。全体は「ピアノ・ソロを含む交響曲」と評されるように、4楽章からなる大曲です。通常、協奏曲は3楽章形式が一般的でしたが、ブラームスはこの曲の第2楽章にスケルツォ風の楽章を入れて4楽章にしました。そしてこの曲の第3楽章、独奏チェロが奏でる甘美な主題は、ブラームスの傑作中の傑作だと思います。ここではピアノは脇役にまわりチェロが大活躍します。チェロのしみじみとした独奏が長々と続くのも大きな聞きものです。そして、独奏チェロが少し遅れてオーボエと絡むところなど格別に美しく、その優しさに心も安らぎます。秋も深まった頃に聴くと一層に味わい深いです。
カラヤンはブラームスのピアノ協奏曲第1番を何故か一度も録音を遺さなかったがその理由はよくわからない。よほど彼にとってこの作品と合性があわなかったのだろうか、コンサートでもそれがブラームス・ツィクルスであったときさえ第1番の協奏曲は避けていたようである。幸い第2番の方はEMIにハンス・リヒター=ハーザー(1958年録音)とドイツ・グラモフォンにゲサ・アンダ(1967年録音)、いずれもステレオ録音、管弦楽ベルリン・フィルで名演を遺している。リヒター=ハーザーとのEMI録音の前、1954年のコンサートでゲサ・アンダとこの曲を共演している。その時から12年、指揮者とソリストは曲への更の理解を深めての録音となった。
54歳で亡くなったハンガリーの名ピアニスト、アンダによる〝ブラームスのピアノ協奏曲第2番〟は、技巧的な難しさよりも演奏の美しさが際立った名演奏として知られています。このピアニストは、弾き振りで録音していたモーツァルトのピアノ協奏曲で大変堅実な演奏をしていた。あらためて言うまでもないが、音楽は言葉を越えた芸術である。オーケストラの指揮者のプローベ、室内楽の練習、教師のレッスン、その他あらゆるシーンで言葉を使ってコミュニケーションがとられてはいるが、最終目標は音楽のレヴェルで語りあうことである。
この協奏曲は交響曲的な傾向が色濃い重厚かつ雄大な曲想の作品で、独奏者には高度なテクニックが求められる難曲ですが、難解な技巧など全く感じさせずにソロと指揮者とオーケストラが一体となって、美しさが際立つ流麗でダイナミックな演奏を繰り広げています。アンダが独自の世界を貫いた美しいピアノの音色を引き立てる、カラヤンとベルリン・フィルによる重厚な伴奏が光る。
ブラームス48歳時の作品で、交響曲第2番や第3番によって、交響曲作曲家として確固たる地位を築いた頃の作品です。全体は「ピアノ・ソロを含む交響曲」と評されるように、4楽章からなる大曲です。通常、協奏曲は3楽章形式が一般的でしたが、ブラームスはこの曲の第2楽章にスケルツォ風の楽章を入れて4楽章にしました。そしてこの曲の第3楽章、独奏チェロが奏でる甘美な主題は、ブラームスの傑作中の傑作だと思います。ここではピアノは脇役にまわりチェロが大活躍します。チェロのしみじみとした独奏が長々と続くのも大きな聞きものです。そして、独奏チェロが少し遅れてオーボエと絡むところなど格別に美しく、その優しさに心も安らぎます。秋も深まった頃に聴くと一層に味わい深いです。
カラヤンはブラームスのピアノ協奏曲第1番を何故か一度も録音を遺さなかったがその理由はよくわからない。よほど彼にとってこの作品と合性があわなかったのだろうか、コンサートでもそれがブラームス・ツィクルスであったときさえ第1番の協奏曲は避けていたようである。幸い第2番の方はEMIにハンス・リヒター=ハーザー(1958年録音)とドイツ・グラモフォンにゲサ・アンダ(1967年録音)、いずれもステレオ録音、管弦楽ベルリン・フィルで名演を遺している。リヒター=ハーザーとのEMI録音の前、1954年のコンサートでゲサ・アンダとこの曲を共演している。その時から12年、指揮者とソリストは曲への更の理解を深めての録音となった。
54歳で亡くなったハンガリーの名ピアニスト、アンダによる〝ブラームスのピアノ協奏曲第2番〟は、技巧的な難しさよりも演奏の美しさが際立った名演奏として知られています。このピアニストは、弾き振りで録音していたモーツァルトのピアノ協奏曲で大変堅実な演奏をしていた。あらためて言うまでもないが、音楽は言葉を越えた芸術である。オーケストラの指揮者のプローベ、室内楽の練習、教師のレッスン、その他あらゆるシーンで言葉を使ってコミュニケーションがとられてはいるが、最終目標は音楽のレヴェルで語りあうことである。
この協奏曲は交響曲的な傾向が色濃い重厚かつ雄大な曲想の作品で、独奏者には高度なテクニックが求められる難曲ですが、難解な技巧など全く感じさせずにソロと指揮者とオーケストラが一体となって、美しさが際立つ流麗でダイナミックな演奏を繰り広げています。アンダが独自の世界を貫いた美しいピアノの音色を引き立てる、カラヤンとベルリン・フィルによる重厚な伴奏が光る。
