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Posted by おてもやん at

2020年10月02日

「七重奏曲」でも使っていたベートーヴェンお気に入りの主題が出てくる、やさしいソナタを聴き比べる

仲道郁代 ベートーヴェン・ソナタ全曲 第10集

ヴァレンティーナ・リシッツァ



昨日の19番の演奏をふまえて、20番はヴァレンティーナ・リシッツァの演奏から聞きましょう。


ダニエル・バレンボイム



昨日の19番と同じベクトルでバレンボイムは演奏をしています。ベートーヴェンのソナタに抱く、一般的なスタイルです。


エミール・ギレリス



鋼鉄のタッチと通称される完璧なテクニックに加えて甘さを控えた格調高い演奏設計で非常に評価が高いピアニスト、ギレリスの古典的解釈のベートーヴェンです。バロック時代のスカルラッティやバッハ、ロマン派のシューマンやブラームス、さらにはドビュッシーやバルトーク、プロコフィエフといった20世紀音楽に至るまで幅広いレパートリーを持っていた。プロコフィエフからはピアノソナタ第8番を献呈され、1944年12月29日にはこの作品を初演してもいる。とりわけベートーヴェンの解釈と演奏においては、骨太で男性的な演奏で「ミスター・ベートーヴェン」と呼ばれるほどであった。ドイツ・グラモフォンレーベルにベートーヴェンのピアノソナタの録音が進行中に死去しました。


アニー・フィッシャー



溌溂とした表現力と細部にわたる集中力で圧倒されるアニー・フィッシャーのベートーヴェン。戦後はブダペスト中心に活動したため、ほぼヨーロッパのみでしか演奏に触れられなかったにもかかわらず世界的に評価が高いピアニストのひとりです。戦中・戦後通しての王道、ベートーヴェンはこうでなくてはと自信に輝いている。ハンガリー生まれの名女流ピアニストで、8歳でベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を演奏したと伝えられている。リストに系譜が引き継がれたことを実感する、フィッシャーのベートーヴェンは造形が大きく、感傷性や曖昧さのかけらもありません。テンポは早目で、聴き手の気持ちを煽るようなボルテージの高さが独特。有名な『悲愴』『月光』『熱情』など、はじめて聴く作品のような新鮮さに満ち、また緩徐楽章での語り口の巧さに引き込まれます。正統派でありながら、こんなベートーヴェンは絶対に聴けません。
1923年にフランツ・リスト音楽院に入学し、アルノルド・セーケイとエルンスト・フォン・ドホナーニより受け継いだ知的な解釈に加えて、男性的な力強さにも不足しないフィッシャーの持ち味が、ここでは見事に結実しています。「ウィンナートーン」と呼ばれるベーゼンドルファーの深みある響きも、彼女の解釈に相応しい効果を上げており魅力的。


アルフレッド・ブレンデル



幻想的なムードをまとった、大人のベートーヴェンです。
  


Posted by analogsound at 23:54
Comments(0)ベートーヴェンとピアノ